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ヴァンデグローブ 続:なんナンだ……貿易風帯のスコールとは

11月8日のスタートからずっと追い続けている「ヴァンデグローブ 2020-2021」は2ヶ月以上走り続けて、大接戦になっています。

舵オンラインに記事をアップしました。

なんナンだ、これは・・・な展開/ヴァンデ・グローブ実況 舵オンライン │ 船遊びの情報サイト
高槻和宏のヴァンデ・グローブ実況(2021/1/15 金曜日配信) ■追いつき、追い越され 先週(1/8)のこの記事『勝負の第4幕へ』では、「勝負の3日間が始まる」と書いたが、まさにそれ。 1月7日 21:00(UTC)のポジションがこちら↓。 これは先週掲載した図だが、ここでヤニック・ベスタベン(4...

その中で、大会公式の動画『Vendée Live #68 [EN]』についてふれたので、その続きを、こちらでお送りします。

14日の時点ではヤニック・ベスタベンの〈Maître CoQ IV〉はTWA50度と言っていたので、ほとんど片上りですね。沖の方は多少右に振れていたか。また、ヤニック・ベスタベンを悩ませたスコールも岸寄りほど多かったようで、ドラッグレースなんて書いちゃったけど〈Maître CoQ IV〉がずるずる遅れていったのは、僅かな東西の位置の差によるコンディションの違いがあるのかも。

“スコール” というと、突然降り出してピタッと止む雨のイメージありますが、
英語版のヨット用語辞典『The Sailing Dictionary』によれば、
スコール(squall)は突然の強風で、ガスト(gust)より長く続くもの。
とあります。
多くの場合風向も変わり、雨や雹、雪を伴うこともあり。
……と、雨が降らない場合もあるということ。
黒い雨雲を伴うものを「black squall」、ほとんど雲の無い青空の元でもスコールがあり、これを「white squall」と言うんだそうな。

となると、ここで艇団を襲ったのは「white squall」ですかね。
〈APIVIA〉のシャルリー・ダランも、風が安定しなくてクタクタと言ってます。
クルージングモードでノンビリやり過ごすのと違い、ガチのレースモード……それも1人乗りの勝負所ですから、そりゃもう大変そう。

絶好調のドイツ人ボリス・ハーマン

最新(23021/01/15 21:00UTC)のトラッキングマップはこちら、

ボリス・ハーマン(39歳/男性/ドイツ)の〈SEAEXPLORER – YACHT CLUB DE MONACO〉がグングン順位を上げてきています。

Vendée Live #69 [EN]

こちら↑は日本時間の昨日(1/15)夜にアップされた『Vendée Live #69 [EN]』。

この動画がアップされた時点では、艇団はレシフェ(Recife)に差し掛かろうかというところ。

〈SEAEXPLORER – YACHT CLUB DE MONACO〉艇上ではTWA90度くらいまで右に回っているとのことで、このコンディションはフォイル艇、それも無傷の大きなフォイルを持つ〈SEAEXPLORER – YACHT CLUB DE MONACO〉にとってベストのコンディションのもよう。

で、この日のゲストはボリスにちなんだドイツ人が3人呼ばれています。世間話みたいなんで聞き流しましたが。ボリスの活躍で、ドイツでもショートハンド外洋熱が高まっているもよう。
単に走っているだけではなく、積極的に情報配信していたボリス・ハーマン。育ちの良さが垣間見える上品な語り口もまた、人気の理由かと。外洋レーサーにはタレント性が求められる今日この頃です。

この先、赤道付近に出現する無風域(Dollar drum)は西の方ほど活動が弱く、つまり風が残っているということで、艇団は西へ行きたい。
そこで、艇団はレシフェ(Recife)の沖を岸寄りに、ぐっと詰まって通過しています。

夜の通過になるので、サーマルエフェクト──シーブリーズも無く岸沿いは風が弱そう。おまけに潮もあるし。……ってキャスターAndy Rovertsonの解説、東と西を言い間違ってるところありません? 

で、肝心の『Vendée Live #68 [EN]』はいまだに字幕なし。
この回のゲストで出ている〈LinkedOut〉のチームマネージャー、Marcus Hutcinsonの技術的な解説は、ちょうど僕が理解できる技術レベルのことを話してくれ、そのうえ他の人だと口ごもるような内容でもペラペラしゃべっちゃうのでぜひとも聞きたいのですが。英語は苦手なので、字幕が無いと肝心なところ(肯定なのか否定なのか、とか)が聞き取れないのです。
今少し、様子見ます。

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ホーン岬回航直後には泣きが入っていたクラリス・クレメール(30歳/女性/フランス)の〈BANQUE POPULAIRE X〉ですが、今ではそれもどこ吹く風で、トリポンさんに負けず劣らずバリバリ走ってます。
女は強し。

それを追うコージローの前には低気圧が……。
この先、東へ移動する予報です。

こちらも目が離せませんぞ。

雑誌とウエブと

雑誌『Kazi』3月号にもヴァンデグローブの記事を書きました。
これが1月14日の締切で。ちょうど後続艇団が追いついたところ。
で、雑誌の発売は2月5日ですから。書店に並ぶ頃にはトップ艇団は次々にフィニッシュした後になります。そのフィニッシュ予想日も、原稿を書き始めた時点では1月29日だったんだけど、今は1月28日か、27日かも、と短縮され。
なんて書いたら良いか、これまでで一番難しかったです。

で、1月15日がwebサイト『舵オンライン』の更新日。
で、こちらは追いつかれて追い越された後。webサイトには「追いついた」というタイムリーな記事にできたのに。金曜日更新と決まっているのでそうもいかず。

『舵オンライン』の締切が1月14日で、雑誌『Kazi』の方は、今日ぐらいまで締切待ってもらえれば、もう少し面白く書けた……というか書きやすかったんだけど。レイアウト後の校正で楽に修正したりできそうだし。

と、こちら、ウォーリージャーナルは愚痴をこぼす場となりまして。worry(悩み)の日記なのです。

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