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続:泣き笑いは続く/ それにつけてもダミアン・セギャンはすごい

舵オンラインに記事をアップしました。

舵オンライン│船遊びの情報サイト 泣き笑い。戦いは続く/ヴァンデ・グローブ実況
高槻和宏のヴァンデ・グローブ実況(2021/2/5 金曜日配信) ■ダミヤン・セギャン 6着7位 トップ艇のフィニッシュで大いに盛り上がった先週のこのコーナー(〈Maître CoQ IV〉優勝!/ヴァンデ・グローブ実況)。 優勝を争う5艇にばかり注目して記事を書いてしまった。 すいません。 熾烈な5艇の戦い...

記事で取りあげた、女性のファーストホームとなったクラリス・クレメール(Clarisse Cremer)。
やはりフィニッシュ後、フランス・メディアでは話題沸騰のもよう。

次世代ショートハンド外洋女子

彼女の打ち立てた87日2時間24分25秒は、これまでのヴァンデグローブでの女性最速記録です。

エレン・マッカーサー(英)が「VG 2000-2001」で2位となったときのタイムが94日4時間25分で、これを抜いたということですね。
ただ、このときの優勝は、ショートハンド外洋レース界にあっては古今亭 志ん朝なみの重鎮であるミッシェル・デジワイオ(Michel Desjoyeaux)の93日3時間で、これが当時の世界記録だったわけで。2位、エレン・マッカーサーの94日4時間というのは男女関係なくすごいんです。
エレン・マッカーサーは1976/7/8生まれですから、このとき25歳ですよ。
その後、2005年に75ftのトリマランに1人乗りで、71日14時間18分33秒の世界記録を達成しています。こちらは男女関係無く世界新記録ですから。桁違いのすごい人です。

で、このエレン・マッカーサーは英国人。後には、今回リタイアになってしまいましたが、サマンサ・デイビーズ(Samantha Davies)もおり……ということで、ショートハンド外洋女子界では英国に一歩譲るフランス、なんて書いちゃったんですが。
今回のクラリス・クレメールの活躍で、新世代はフレンチが巻き返し一歩リード、という感じか。

こりゃ、2024フランス五輪の外洋競技では、フランス代表としてアルメル・ルクレアシュ/クラリス・クレメール組みが出てくると、かなり手強そう

どうしてこんなにすごいのか

それにつけても、ダミアン・セギャン(41歳/男性/フランス)って、すごいな、と。

左手、無いんですよ。
本人、意に返してないようなので、メディアでもほとんど触れられていないけど。
あえて、触れない方が良いのか。
いやいや、やっぱすごいです。考えられないくらいすごいです。

両手があっても、IMOCA60に1人で乗るの、大変だと思うんですよね。
僕は日本人の中では大型艇の経験はある方だと思うのですが、だからこそ言える。無理。あのフネに1人で乗るなんて。
まあ、近場で、一般船舶通航の錯綜する日本沿岸を2晩以上走り続けるなんてほうが大変かもしれず。
小笠原あたりまで一気に走る方がまだなんとかなりそうだけど。

とはいえ、地球一周となると、また話は別で。

いやもう、マストヘッド・ユニット代えてこいとか、一人で、嫌だよなぁ。
登るのは、尺取り虫みたいな道具があって割と楽に登れるみたいなんですが。何かが引っかかって降りられなくなったりなんかしたらどーすんだ?
いや、そこまでいかなくても、登ったあげく「あ、レンチのサイズが違った……」みたいなだけでも泣きたくなりそう。とりあえず一度登って様子見て。必要な部品や工具を用意してまた登り……みたいな。
それを、片手でやちゃうんですよ。この人。
いやいや、揺れるデッキでちょっとふらついて咄嗟にどこか掴む、とか。降ろしたセールを畳んでバックに入れて……ファスナー閉めるだけでも片手だとイライラしそう。両手使っても1人じゃ大変なのに。

それが、ですよ。ノンフォイルの、それもまあ言ってみれば平凡な中古艇で。
すいません、以前書いた彼の紹介記事には、

そして、GROUPE APICILがスポンサーに付き、ジャン・ルカムがテクニカルチームを引き受けてダミヤン・セギャン用に整備された……つまり、ノン・フォイラ-のサラブレットといったらいいのか。

https://worry-journal.com/sail/766/

なんて話を盛ってしまいましたが。この後、かつての優勝艇が続々と入ってくるので。この艇は平凡な中古艇というジャンルに入るかと。

それが6着フィニッシュですよ。5艇による熾烈な優勝争いの……すぐ後ろの6着ですから。
その航跡を追ってみると、なんかこう知的だなあ、と。思いません?

で、フィニッシュで海賊の衣装ですよ。そういや海賊って、片腕片足に眼帯のイメージだなぁ。
これがホントの “シングルハンド” 、なんて冗談を言っても許してくれそうな、余裕があります。ダミアン・セギャン
ほんとにすごい。

コージロー

舵オンラインの方に書いた、15位争いは、面白いことになってます。

残航1,400マイルなので、フィニッシュは2月8日(月)あたりか?

https://www.kazi-online.com/articles/vendeeglobe_42

なんて書いちゃったけど、あの時点(2/5)で残航1600マイルくらいありました。
船足も伸びてないようなので、フィニッシュは10日か?

おっと、後ろから、ピップ・ヘアー:Pip Hare(46歳/女性/イギリス)の〈MEDALLIA〉が迫ってます。
この方、一見、気の良い魚屋のオバチャン風ですが、 “怒号の50度” では、泣きながらラダー交換してましたから。

Onboard video – Pip HARE | MEDALLIA – 07.01

上架して陸上にあれば、なんてことないラダー交換ですが……いや、それでも1人じゃ大変だけど。
それを海の上で、おまけに走りながら、1人でやるんだから。僕でも泣きたくなる。
というか、「無理」って言って、やらない。

続きはこちらに書きました。

一つ前の記事「〈APIVIA〉トップフィニッシュ 優勝の行方は……」は→こちら

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