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【VG2020】〈CHARAL〉Jérémie Beyou

ヴァンデグローブ(VendéeGlobe 2020-2021)参加艇紹介。
今の時点で優勝候補筆頭といったら、やはりこちら、〈CHARAL〉のJérémie Beyuou(44才♂仏)を挙げないと怒られそう。なぜか、

© Gauthier LEBEC / Charal Sailing Team #VG2020、© Vincent Curutchet/Alea #VG2020

これが4回目の「ヴァンデグローブ」出場となる彼は、前回の「ヴァンデグローブ 2016-2017」では、優勝のArmel Le Cleac’h(アルメールクランチ)、2位の〈HUGO BOSS〉Alex Thomson (英:46歳)に続く3位に入ってます。優勝のArmel Le Cleac’h(アルメール・クランチ)は今回エントリーしていないわけで……。

前回、前半の大西洋南下レグではトップ艇団の後方というポジションにつけていたJérémie Beyuouですが、中盤の南氷洋では先行艇が徐々に落ちてくる中3番手争いまで這い上がっています。しぶといタイプとみた。
とはいえ、その間トップの2艇がダントツで先行してしまい、3番手争いは結構地味。特に激しく競っていたPaul Melhatの〈SMA〉(今回は不出場)がリタイアしたことで3位を固めるという展開で。ドリフターズで言えば、志村けん、加藤茶に次ぐ、高木ブーの立ち位置と言ったら良いか。

ボルボ・オーシャンレス優勝

この人がすごいのは、「ヴァンデグローブ 2016-2017」終了後、〈東風〉(Dongfeng)チームに加わり「ボルボ・オーシャンレース 2017-2018」で優勝しているところ。
こちらはフルクルー帰港型の世界一周レースで、シングルハンドの「ヴァンデグローブ」とはまた違う過酷さがあります。乗員に求められる資質もまた別で。
〈東風〉は、中華人民共和国のチームですが、搭乗しているのはスキッパーのCharles Caudrelier始めほとんどがフランス人で、チャイナマネーで走るフランス艇という感じ。
そもそも、「フランス人は協調性が無いのでフルクルー艇には向かないんじゃない」とマッチレースに出ていたフランス人プロセーラーが言ってましたが、チャイナマネーのフランス艇〈東風〉はみごと大接戦を征し「ボルボ・オーシャンレース 2017-2018」で優勝しているわけで。フランス人の中でも、協調性のある人達に属するということか。

これが2018年6月のこと。で、8月には今の艇〈CHARAL〉が進水しています。
もちろんJérémie Beyou自身も立ち会って、すぐにチューニング、テスト、メインテナンスの作業に入ったでしょうから、いやもう暇無し。ってことは、高木ブータイプではないか。

スポンサーも、「ヴァンデグローブ 2016-2017」では鶏肉がメインの食品メーカー、MAÎTRE COQでしたが、ここから同じ食品でも牛肉がメインのCHARALに代わります。

http://www.charal.com/

艇のカラーリングも黒を基調にした精悍なもので、高木ブーの雰囲気は無し。つっても、牛肉も豚肉もたいしてかわらないか。

Route du Rhum 2018: Charal – Bretagne Télé
「Route du Rhum 2018」(2018/11/4スタート)での〈CHARAL〉。この後リタイアしてますが

スタートするまで分からない

そして向かえた、2020年の「Vendée-Arctique レース」(7月4日スタート)では若手Thomas Ruyant(38♂仏)が駆る新艇〈LINKEDOUT〉(2019/9/3進水)や、Charle Dain(36♂仏)の〈APIVIA〉(2019/8/5進水)との激しい争いを制し見事に優勝しています。

こちら、Jérémie Beyouの〈CHARAL〉は2018年進水ですから1年古いのですが、デザイン的には最新世代で、1年余計に調性できているということでもあり。特に今年(2020)年は新型コロナ渦で各チーム満足に時間がとれなかったことから、その前にしっかり準備ができた〈CHARAL〉チームにとっては、この1年の差はプラスに効いているのかも。

新型IMOCAは左右に突き出たフォイルが特徴的ですが、係留には苦労しているもよう

Alex Thomson (英:46歳)の〈HUGO BOSS〉は、この「Vendée-Arctique レース」には出ていなかったので、そのあたりはもう11月8日のスタートを待たないと分かりませんね。

準備万端で臨むJérémie Beyouの〈CHARAL〉。さて、高木ブー伝説として旋風を吹きあらすのか。

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